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3/28岡田 将先生の審査総評

第3日目
今日は雨で桜が滲む中、参加者と御父兄のみなさま、日々ご指導されている先生方、それから関係者の方々の多大なるご協力によってコンクールを無事に開催できましたことを祝福し、心より感謝とお喜びを申し上げます。

本日は小学3・4年生部門、そして連弾A,B,C部門の審査が行われました。

本日も多数の御父兄の方々が応援に駆けつけてくださり、会場は終始熱気に包まれていました。
 

小学3・4年生部門では、キラキラと輝く喜びに満ち溢れる音から紡がれる演奏からは、心からピアノが大好き!というのが会場いっぱいに伝わってきます。完成度が高い演奏が多く、できることなら演奏してくださった全ての方にグランプリを上げたいぐらいでした!悲しげな曲や優しい気持ちあふれる曲、元気で明るい曲、キャラクターは様々ですが、第一音目から曲の輪郭をはっきりと描き出しドラマが始まる。音が鳴った瞬間から会場の雰囲気や空気感が変わるのを肌で感じ、驚きと感動を持って聴いていました。
およそ60名の名演の中からグランプリに選ばれた演奏は、曲が始まってから最後の音が消えるまでピカピカに磨かれた演奏なのに、風が身体の中を通り抜けていくような自然な演奏でした。その方の演奏で特に印象に残っているのは、legatoで描かれた長いフレーズのカーブが非常に美しかったことです。ピアニストにとってlegatoは一生の課題と言っても過言ではないほど難しいことです。音の軌道をしっかりと思い描き、音が響いている間中ずっと集中して聴き続けることで初めて実現可能になるものだと思います。しかもそれが当たり前のように自然で、今でも忘れられません!
 
続いて連弾部門。大好きなピアノを2人で共有するわけですから、喜びも2倍ですね!
楽しい!というのが見るからに伝わってきて、聴いているこちらも思わず身体が勝手に動いていました。楽しすぎて少しはみ出してしまってる演奏も少なくなかったように思いました。リズムや拍の確認などを含め、基本に立ち返ることも大事なんだなぁと私自身も再認識しました。

 

気づいたら夢のような3日間が過ぎていた。
心にはまだまだ幸せな余韻が鮮明に残っていて、数々の素敵な演奏を思い返して楽しもうと思います。
春休みを返上して一生懸命練習に打ち込んで、素敵な演奏を御披露くださった皆さまと、それを日々支えてくださったご家族の皆様、そしてご指導くださった先生方に敬意を表し、重ねて心より御礼申し上げます。

またパワーアップした皆さんの演奏が聴ける日を心待ちにしています!

本日は誠におめでとうございました。

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