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3/27岡田 将先生の審査総評

第2日目
予報では雨のはずだったが、本選会が終わるまでなんとか持ち堪えたようで本当にラッキーだった。参加者と御父兄のみなさま、日々ご指導されておられる先生方、それから関係者の方々の多大なるご協力によってコンクールを無事に開催できましたことを祝福し、心より感謝とお喜びを申し上げます。

本日は幼児部門、小学5・6年生部門、それからシニアA, B, C部門の審査が行われました。


幼児部門の皆さんは、自分の思った通りに自由に、そして枠にとらわれない感受性が溢れんばかりの演奏でした。テンポ感も曲想も、間の取り方など、同じ曲でも1つとして同じアプローチがないのに、情景や風景がそれぞれにしっかりと描き出されていて、そんな様子に驚きと感動の連続でした。おまけに笑顔でピアノの向かい演奏後もお辞儀をして満面の笑みを向けられると、こちらとしてはもう完全にノックアウト!身も心も満たされた一瞬の出来事でした。

 

小学5・6年生のみなさんは、創造性豊かな演奏という印象でした。
キャラクターが全く違う3曲の課題は、それぞれの難易度が結構高かったのではないかと思います。技術的な難しさよりも経験値やセンスといったものが求められるかもしれません。形になりそうで形にならない、理想に近づけないようなもどかしさから何かを見つけ出そうとしている姿が見受けられました。
完全なる演奏はなかったのだけれど、間合い、アーティキュレーションやフレージング、ペダリングなど、息を飲むほどの素晴らしい瞬間が皆さんの演奏の中に散りばめられていたことに感動しました。これは紛れもなく真摯に音楽に向き合ってるからこそできることであって、とてつもなくすごい瞬間に立ち会ったと嬉しくなりました。


シニア部門のみなさんの懐の深い演奏に感謝。

毎回この部門を聴くと必ず思うことがあります。
ピアノが語りだすんです。
演奏者の仕業なんですけど、ピアノが語りだすんです。
たくさん間違えて違う音を弾いてしまっても、ピアノが語るんです。

不思議なものです。
そして、技術がどれだけ進歩してもAIには不可能なことでしょう。

今日も素敵な演奏に恵まれた幸せな1日でした。考えることも大事だけれど、素直に感じるということを教えてくれたように思う。

またみなさまの素敵な演奏を心待ちにしています!

本日は誠におめでとうございました。

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